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2010.10.22(金)、「皇居東御苑」内で行われた「雅楽演奏会」を聴いてきました。これは葉書で申し込むもので、演奏会は全部で6回行われるのですが、私が当たったのは初日の初回の10:30開始と言うものです。9:30開場と言うことで、9:40頃に大手門に着いたのですが、本日は東御苑は休園と言うこともあり、入口にて当選葉書を見せ、そして、大手門の所で、身分証明書を見せて荷物検査を受けます。演奏会は楽部で行うと言うことで、私はてっきり梅林坂を上って楽部に行けば良いと思っていたら、そうではなくて、南側の最も遠い坂まで歩いて上に登り、そして、延々と歩いて本丸跡そばの楽部に行きました。なお、途中で、赤い実を付けた木のほか、「十月桜」が開花し始めていました。
演奏会は、てっきり、タイルが貼られている円筒形みたいな感じの建物「桃華楽堂」で行われるのかと思っていましたが、そうではなく、二階建ての「楽部庁舎」の建物で行われました。葉書を渡して、プログラムをもらい、中に入ると、驚いたことにもう座席の8割以上は埋まっています。ううん、正面の良い席に座るには、もっと早く行かねばダメなようです。
建物は2階建てで、中が中空になっており、学校の講堂を豪華にしたような感じで、下には白い細かい石がまいてあり、赤い欄干の舞台が中央にあります。その周囲に折り畳み式の木の椅子が並べられていますが、前は8列程、左右は5列程です。また、2階にも椅子が並べられています。結局、私は右側の前から2列目に座ることができました。結局、座席は満席になりました。さて、演奏された曲は以下です。
(1)平調音取(ひょうじょうのねとり)
(2)催馬楽(さいばら) 更衣(ころもがえ)
(3)皇じょう急(おうじょうのきゅう)(「じょう」は「鹿」の下に「章」)
(4)王昭君(おうしょうくん)
(5)賀殿(かてん)
(6)登殿楽(とうてんらく)
宮内庁式部職楽部
演奏前に、楽器が2名により次々と置かれましたが、それも作法があるようです。なお、(1)~(4)が「管弦」で、(5)(6)が「舞楽」です。管弦では舞台に奏者が16名上がって演奏されました。
さて、感想ですが、(1)は短過ぎで、すぐに終わってしまいました。
(2)はまず、笏拍子を持った1名が歌い、そして、楽器の演奏と共に、多数が歌うと言うもので、最初は良かったのですが、長過ぎて、次第に飽きてきました。
(3)は2本の棒でたたく鞨鼓の拍子と太鼓が素晴らしく、本日、随一の聴きものでした。
(4)は(3)と似た感じで、私にはちょっと区別がつきませんでしたが、短かったと思います。
(1)~(4)で合わせて30分でした。なお、奏者は黒い烏帽子と鈍い朱色の直垂姿でした。
そして、10分間の休憩があり、舞台奥に、煌びやかな朱色の衣装の奏者達(16名位でしょうか。)が並び、そして、(5)の演奏が始まりました。しばらくすると、左側の火焔太鼓がたたかれ、4名の舞い手(朱色の衣装です)が左側より出て、順に舞台に上がり、踊りが始まりました。踊り自体は緩やかなもので、見ていて面白くないものでしたが、演奏は長い長いもので、最後の方はテンポが速くなりました。これは全部で25分間は続いたと思います。そして、左側に戻りました。この曲と舞いの中では、火炎太鼓と音と、最後の方の速い部分が良かったです。
続いて(6)で、今度は右の火焔太鼓がたたかれ、右側から、浅黄色の衣装の4名が順に舞台に上がり、舞い舞われました。装いを見ると、武官の舞いなのでしょうか。この曲は12分程で終わりました。
と言うことで、12:00直前に演奏会は終了しました。それにしても、椅子の座る部分が小さいこともあり、お尻の部分が痛くなってしまいました。
本日は、初めて雅楽の演奏会を聴くことができましたが、改めて、LPで聴いた「春鶯囀一具」が如何に素晴らしいかわかりました。
matsumo(http://homepage3.nifty.com/matsumo2/)
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